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ここは○○県A市の小学校の教室、5年3組です。
しがないサラリーマン風のC先生と、まだ5年生だけど少しませた男の子D君の会話です。

C先生 「今日から○○県では、県の歌というのを作ったので、朝礼の時に毎朝歌うことになったんだ。よろしくな」
D君 「へえ、わかりました」
C先生 「俺なんか歌う時に起立しなきゃいけなくなったんだよ」

D君 「そうなんだ、先生大変だね。もし起立するのを忘れたらどうなるの?」
C先生 「いやあ、それがな、何回もやるとクビになっちゃうんだよ」

D君 「先生はちゃんと起立するんだよね!」
C先生 「まあね。おれもクビにはなりたくないからね」

D君 「起立しないと、何でいけないの?」
C先生 「それはなあ、みんなの気持ちをひとつにして、○○県を愛する気持ちになってもらうためなんだよ」

D君 「何で○○県を愛さないといけないの?」
C先生 「この間、遠くの方で大きな地震があったろ?今この国は大変なことになっているんだよ。こういう時はな、今よりみんなが団結しなくてはいけないんだよ」

D君 「そうだね。団結するのはわかったけど、それと起立することは関係あるの?」
C先生 「いやあ、俺もよくわからないけど、県の知事さんがそういうふうに思ってるんだって・・」

D君 「知事さんて、何?」
C先生 「県で一番偉い人だよ」

D君 「じゃあ国でいったら総理大臣だね」
C先生 「まあそんなもんだ」

D君 「その人はいつも正しいの?」
C先生 「それはな、人間だからいつも正しいとは限らないさ」

D君 「今の話聞いて思ったんだけど・・」
C先生 「なんだい?」

D君 「地震で国が大変なんでしょ」
C先生 「そうだよ」

D君 「それだったらみんながまたよくなるように協力してあげればいいんでしょ?」
C先生 「そうだね」

D君 「起立しない人は協力しない悪い人なの?」
C先生 「いや、そんなことはないよ。いい人か悪い人かと起立するしないとは関係ないと思うよ」

D君 「じゃあ何でクビにするの?」
C先生 「○○県としてまとまろうという時にその邪魔になるからだと思うよ」

D君 「じゃあ起立は○○県の意見なの?」
C先生 「いや、それは知事さんの意見だよ」

D君 「知事さんの自分の意見なんでしょ?」
C先生 「そうだね」

D君 「自分の意見と違う人は出てけ、ということだね」
C先生 「まあ、結局はそうなるかもしれないけど、そのほうがいろいろなことがやりやすくなるんじゃないかな。いちいち反対対する人も減るだろうし」

D君 「先生も知事さんの意見に賛成なの?」
C先生 「いやあ、俺はクビになるのはいやだし、家族もいるから反対をしないでおこうと思っているんだよ。」
「まあたいしたことじゃないからそれくらいはいうことを聞こうかな、と思っているだけだよ」

D君 「そうだね、クビにはなりたくないよね。子供のぼくでもわかるよ」
C先生 「よかった、わかってくれて」

D君 「でも、もし心の中で反対で無理やりいうことを聞かされた人は面白くないよね」
C先生 「そうえいば、そうだね」

D君 「それで気持ちがひとつになるの?」
C先生 「いや、心の中ではかえって嫌な気分になるだろうね」

D君 「それじゃあ、言葉とかで反対する人を減らすだけなんだね」
C先生 「まあそうだな」

D君 「そうしたら、県がよくなるとかより、その知事さんがやりやすくなるだけだね。もう一回聞くけど知事さんはいつも正しいの?」
C先生 「さっきいったとおり、いつも正しいかどうかなんてわからないよ。大体正しかったかどうかなんて何年、何十年たたないとわからないこともあるんだよ。」

D君 「じゃあ、違う意見の人が正しい可能性もあるんだ」
C先生 「そりゃあ、そうさ」

D君 「じゃあ、なんで起立するかどうかなんて問題にするの?」
C先生 「県で作った歌だからな、それは大事にするってきまりがあるんだよ」

D君 「県って、国の次に大きいんでしょ?」
C先生 「そうだね」

D君 「じゃあ、国みたいなもんなんだ。」
C先生 「まあ国の子供みたいなもんかな。学校だって国のきまりで行くんだけど、俺たちは県の職員だからね」

D君 「それじゃ、国の意見だと思う人もいるかもね」
C先生 「まあ、少し違うけど、その可能性はあるね」

D君 「国には、国の歌があるでしょ。それを歌う時は起立しないといけないってきまりはあるの?」
C先生 「あんまりよくわからないけど、違反したらクビになるかどうかは別にして職員のきまりにはもしかしたらあるかもね」

D君 「そのきまりが一番えらいきまりなの?」
C先生 「いや、日本には憲法っていう一番優先されるきまりがあるんだよ」

D君 「そうなんだ、その憲法っていうきまりでも歌を歌う時は起立するって決まってるの?」
C先生 「まさか、そこには基本的人権といって、考え(思想)や発言(言論)、信じる宗教も自由だって書いてあってそれが一番の基本になっているんだよ。大事なことだと思うだろ?」

D君 「そうだね、僕も本当に大事だと思うよ。だって違う意見だからって仲間はずれにされたら嫌だよ。それによく学校で多数決するけど決めることがある時はしょうがないけど、さっき先生がいったようにそれがいつも正しいとは限らないからね」
「じゃあ、国のこどもみたいな県がそういうことを決めるのって何で?」
C先生 「それはな、県の職員は見本にならなくちゃいけないから、ということみたいだね」

D君 「でも国は考えや宗教は自由でそういうことで差別しちゃいけないっていうことを一番大事だと思っているんでしょ?」
C先生 「そうだな」

D君 「そうしたら、学校で”この国では考えや、宗教は自由だよ”って教える先生がそういうことでクビになっちゃうと、逆にならない?」
「考えが違うとこういう目にあうんだよって、僕たちは思っちゃうよ」
C先生 「・・・」

D君 「これがもし会社だとどうなるの?」
C先生 「会社は民間だから、どんなやり方をするのかは自由なんで、逆にそういうやり方で会社をやる自由というのも同じ自由のひとつなんだよ」

D君 「そうだね、いやなら入らなければいいんだからね」
C先生 「そうだね。たとえば社長の俺の考えと違うから出てってくれ、ということも場合によってはあるかもね」

D君 「それは、よくわかるね。友達同士だって嫌いなやつと一緒に遊びたくないもんね」
「でもさ先生、国とか県は一番大事なきまりでそういうことは自由だといってて、その見本になる人たちを自由にしないってどうかな?」
C先生 「いやあ、そういわれてみれば、そうだね。でもな別に大きく反対するほどのことでもないし、クビになるのもいやだしね」

D君 「そうだね。ただそれは県とかの意見といいながら、知事さんの個人の意見なんでしょ?」
C先生 「そうだよ」

D君 「一回いいよ、とかいっちゃうとほかのこともどんどんそういうふうにしようとするんじゃない?」
「ぼくの周りにも何でも自分の意見のとおりにさせようとする人がいるけど、あまりいい気分じゃないし、その人の都合が良くなるだけなんだよね。ぼくたちのことなんか本当に考えてると思えないよね。」
「何か決めなくてはいけない時はしょうがないけど。せめてみんなの意見を聞いてくれるとありがたいと思うね。それにたまに何でこんなことまでいうこと聞かなくちゃいけないの、自由にやらせてよって思うこと時もあるよ」
C先生 「それはそうだ、みんな考えはそれぞれだし、いいとこも悪いとこもあるわけだしね」

D君 「最後にひとつだけ。その起立をしなかった人が多いとこの国がよくなる事と関係があるの?」
C先生 「いやあお前にはまいったね。あんまり関係ないんじゃないかな」

D君 「それだったら、その知事さんやその意見に賛成している人たちだけそうすればいいじゃん。それが本当に正しいことだったらきまりとかを作らなくてもみんな真似してそうするはずだと思うけどね」
C先生 「・・・・・」

たとえばここで出てくる知事さんみたいな社長がいる会社に入りたいですか?
私は個人的には答えは簡単です。人それぞれと思いますが・・。、
みんな考えは自由ですから・・・。