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高校野球が世間的にも個人的にも大きく盛り上がっています。

まず雪国などかつての野球後進県といわれた地域の大活躍です。

北陸、信越、北海道、東北といえばかつては気候的な条件もあるが、文化的にも野球に関心が薄く高校野球においても、特に甲子園ではよほど特別な選手や要因がない限り活躍するケースはめったにありませんでした。

ところが最近は大きく情勢が変わってきています。

昨年も下馬評の高いいわゆる野球名門校は次々に敗れ、ベスト4は前橋育英、延岡学園、日大山形、花巻東というメンバー。ベスト8にも下馬評的には全くノーマークの富山第一が進出しました。

今年も8月17日の段階ではその状態は続いています。

前述の北信越、北海道東北の代表校は全部で13校、そのうち直接対決が1試合あり、可能性的には全部初戦を突破する最大数は12校でした。

実際にはそのうち敗れたのは土曜日の第4試合で最後に登場した角館だけで、他はすべて初戦を突破しました。
さらにびっくりしたのは日曜日の2回戦で第二戦目になる、富山商、敦賀気比がともに強豪相手に完勝、3回戦進出をはたしました。

つまり現段階ではこの地域の関係は14試合で12勝1敗(他に直接対決1)で驚異的な勝率になっています。

もちろんこれからは上位校同士の対戦で相手も強くなるのでこんなわけにはいかないでしょうが、長年高校野球を見ていて今までにこれらの地域が総合的にここまでの成績を出したことはなかったのでは思います。

さらに優勝候補や強豪といわれたチームの多くが早々と敗退しています。
智弁学園、東海大相模、九州国際大付、平安・・・。

これには地域が平準化したという時代の大きな要因以外にも複数の理由があるのではと思います。

まずは首都圏や関西の都会の選手が大量に地方の野球の盛んな学校に遠征していることも大きな要因と思います。

いぜんもPL学園、天理などは宗教団体が背後にあり全国から優秀な選手を集めた学校がありましたが、ごくごく少数だったはずです。
ところが昨今は地域には大体必ず県外や県全域から選手が集まる、いわゆる野球学校?なるものが多数存在しています。

特にあくまでも相対的な話ですが、校数が少ないうえに名門校が集約されている甲子園に出る確率の高い地域の学校には言葉は悪いですが「外人部隊」などといわれるくらいの高校も多数あり、実際今回の出場校にも存在しているようです。

またもう一つの大きな要因は強豪の多い都市部の予選は予選そのもので疲弊している可能性があります。
大体最低でも6〜7戦を戦わないと甲子園にはたどり着きません。

そして以前仕事のついでに同僚と神宮第二球場である高校の試合を少し見たときにびっくりしたのは、まだ都大会の3回戦くらい、しかも甲子園がかかっていない春の大会なのに、スタンドには大量のおばさん、おじさん(特におばさん・・)の軍団が数十人、ひな壇に並ぶように観戦していたのです。

夏の予選、特に準々以降になれば・・・、もう簡単に想像ができます。

選手はもう大変です。

自分の意思で野球をやっているとはいえ、実際はまわりにあおられ、各県に一校、しかも三年間(実際は2〜3年次のみ)のチャンスを一度も負けることなくものにしなくてはいけないのです。

昔から小さい頃から野球を本格的にやっている人はいました。
私も土地柄チームの同僚にも当時の名門だった「調布リトル・シニア」出身の選手がいました。
しかし当時は一部の限られた人たちだってという記憶があります。

しかし今は違います。
幼少、小学校の低学年から本格的に野球をはじめ、親も全面的に応援、協力するというのが今の野球少年の普通のパターンのようです。彼らは本当に体を張って(いや命をかけてに近いかもしれません・・)野球に取り組んでいます。

なので社会や周りがなんといおうと、甲子園に出るためには野球留学もするし、試合に勝つためにはルールで違反の判定にならなければ何でもやります。

今回も超スローボールの話題がでましたが、彼はチームとしての責任を、そして地域の名誉をかけた試合の重責を背負っています。特に体格にめぐまれなくてエースになったということは相当な訓練を積んでいるはずです。

もちろんあの体格ではプロで通用するかどうかはわかりませんが、与えられた条件の中で最大の努力をしなくてはならないことを自覚しています。

彼はルール違反にはなりませんがあのようなパフォーマンスをして世間をあっと言わせたことをいい意味でも、悪い意味でもこれから一生背負っていくことになるはずです。(ちょっとオーバーかな?)

昨年もバスターを繰り返し警告をされた選手がいました。やはり小兵の選手でした。

スポーツはどんな競技でも、競技内容は一つの枠組みでしかなく、あとは個々の選手の考え方で内容は如何様にも変わってきます。野球はこうあるべきだなどと強制するものではないと思っています。

話が長くなりましたが、このような地域の学校の活躍の理由のひとつとして、いわゆる名門校の選手は幼少の頃からきたえてために半ば完成されてしまったためではというのもあると思います。

ところが前述の地域の学校の一部はまだ潜在能力の高い選手が力が大きな大会の経験を通じて急激に成長して事前に研究された以上の能力を発揮する部分もあるのではと思いました。

もとから生まれた年もほぼ同じ、体格も大きく変わらないので大きな能力の差などもとからあまりないので、そうなれば精神的も楽なほうがのびのび野球ができるというものだと思います。

この地域にも八戸学院光星や敦賀気比、星陵など地域以外の選手の多いチームもありますが、大会を大きく盛り上げているのは間違いないので、頑張ってほしいと思います。

東海大四のあのピッチャーは次の試合はどうするのかな?興味津々です。

また名門の大阪桐蔭、明徳義塾、沖縄尚学、東邦なども残っているので名門ならではの経験の強みも見せてほしいところです。