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スモールさんの八尾の記事を見て、またパクり気味ですが・・

八尾といえば、もうかれこれ20年前の夏を思い出します。

後輩と一緒に大阪に行くことになり、

後輩が勤めている会社の営業車で迎えに来ました。

ちょうど台風が来ていて、とんでもない暴風雨の中、夜の10時頃に出発、中央道に。

彼は「運転好きなので大丈夫ですよ」と言い、台風の中をひたすら運転。

ほとんど休みなく、120キロくらいで進み、

なんと夜中の2時くらいに大阪に到着。

彼の実家は八尾、
といってもこの時間なので、日本バルカーの工場に入り込み車で朝まで仮眠しました。

翌朝、彼の実家に行くとお父さんがむかえてくれました。

家は裕福ではなく、どこかの事務所風の建物の2階の間借りの借家で、一部屋と台所、玄関の踊り場というような感じでした。

彼には弟がいてプロボクサーでした。

大阪、特に南部や河内地方の少年はたいてい野球選手になるのが夢で、
それがかなわないとボクサーやお笑いへというのがパターンといわれています。

ボクサーであは赤井、井岡、亀田など・・
お笑いのジミーちゃんも高校までは野球少年だったそうです。

彼も八尾など河内地区では野球でならしていたそうで、同じ区域の桑田は同級でよく試合などであったそうです。
彼にいわせると、桑田や一つ下の野茂などは当時から化け物級の存在だったそうです。

彼も天理高校などから誘いがあったそうですが、家庭の事情で公立校にすすんで、高校以降は野球はやめてしまったそうです。

さてお父さんが、
「よう来てくれたね、泊まっていくか?」
みたいな事をいいました。

すると彼は
「泊まるとこはあるの?」

なんでそんなこと聞くのかな?
と思っていると、

お父さんは、
「いやあ、昨日あいつ(弟)にな、領地を取られてな、今は玄関までやられてな・・、そのうち玄関もやられて追い出されるかもな・・」

????

彼は
「そうか、それじゃ無理だな。よそにするわ」

「千○さん、聞いての通りだから、ほかさがそうや」

なんだ?なんだ?

聞いてみると、この家では常に家の中で領地争いが起きていて、今は弟がどんどんお父さんの領地を侵攻して、ついに玄関以外をすべて制圧してしまったとのこと。

つねに稼ぎやなんやらで、勝負が行われ、代償で家の中を支配しているそうです。

その日は王将でご飯を食べ、私の狭山のおばさんの家に二人で泊めてもらいました。

おばの家には女の子の従兄弟がいたのですが、彼のワイルドな感じが気に入ったのか、3人で一晩中話していました。

八尾、そんな町でした。

☆☆☆☆☆